横浜のモデルは横浜市都市計画局の地図情報システムがベースとなっており南北9km、東西8kmのエリアをカバーしている。建物等の三次元形状については、地図情報システムの属性データに高さ情報が入力されていないため、用途と階数から高さを推定し三次元データ化している。それにより都心臨海部全域という広域的スケールでシミュレーションをおこなうことができる(図1)。
三次元形状にプラスして地図情報システムの土地、建物の属性データも視覚情報化できる点で、従来とは異なるシミュレーション・データベースとなっている。図2は建物レベルで可燃(赤色)、不燃(白色)の別を三次元的にみなもので「防災・安全」の面からシミュレーションをおこなうベースとなる。
図3は用途別建物の分布で都市をみたもので、商業用途の建物だけを表示している。馬車道周辺、中華街周辺、元町周辺に集中しており日本大通り周辺や海岸通り周辺が意外と空白域となっていることがわかる。このような機能分布に加え建物規模が同時情報として視覚化されており、商業機能が集積する三つの地域の中でも規模の比較的小さな建物が主体の中華街の特異性をとらえることができる。このように、地区機能特性と関連づけてシミュレーションをおこなうこともできる。
街区、街並みレベルのシミュレーションに対応するには地図情報システムのデータでは不十分であるので、ランドマークになる歴史的建造物、特徴的な街区についてはスケール、意匠なども把握できる詳細データを構築してある(図4、図5)。
それらのデータをもとに「都市軸」(図6)「街路のスケール」など都市的文脈の関連でシミュレーションをおこなうことができる。
| 図1 | 図2 | 図3 |
| 図4 | 図5 | 図6 |